Renaissance
 Q!TIP!!
 ご存知ATCQQ-Tipの待望セカンドである。Kamaal The Abstract名義での幻セカンドやゲスト参加なのを多くこなしているので不在感はないもののやはり正規作品が発表されるのはファンとしてとても嬉しい。で結論から言うと愛すべき凡作といったところ。
 KTA作品で顕著だったようなヒップホップとソウルの合いの子といった出来でメロディも幻セカンドを踏襲していたり相変わらずの舌足らずでキュート&ファニーなラップも存分に聴かしてはくれる。ただKTA時期は生演奏での極上グルーヴィサウンドを提供しているのに本作の生楽器は全然良くないのだ。生ならではのグルーヴが感じられず非常に惜しいなと思う。ATCQ時代のセカンドサードのような音を出してくれとは言わないが(それはそれで嬉しい)あれだけベースとドラムに拘ってきた男の漸く鳴らした音がこれでは正直納得できん。
 昔なじみのゲストやKTAセカンドを薄めたような作風でとりあへず音源は発表してお金にして次は本気のアルバム出すよ?ってQちゃんが考えていると期待しています。KTAが出れば大万歳なのだが。ひつこいか。曲は良いのでそこそこ聴くとは思う。まぁでもQ-Tipのスネアはこんなもんじゃないよ。