エース 7 マストコレクション
 中村八大 - ACE 7 Must Collection
 松本英彦 (ts)
 仲野彰 (tp)
 平岡精二 (vib)
 中村八大 (p)
 沢田駿吾 (g)
 鈴木勲 (b)
 石川晶 (ds)
 上記7名がメインメンバーで曲によって中牟礼貞則(g)、猪俣猛(ds)、小野寺武司(perc)、松本清(vib)、池田芳夫(b)、鈴木弘(tb)がゲスト参加。全曲3分前後のコンパクトなトラックでアドリブなどはあまりないけれど楽曲の良さが際立った面白い作品集。シネジャズということで映画に挿入するような短い演奏時間でおいしいとこのみを抽出したのが正解で小気味よく聴かせてくれます。「危険な関係のブルース」「殺られるのテーマ」「死刑台のエレベーター」などを筆頭に中村八大オリジナル曲も素敵です。ヴィブラホンの人がキいています。本作は現在廃盤の模様ですが図書館はこういったのを置いていたりするから見逃せない。
 
 2009本格ミステリベスト10に今年も投票しました。締め切り済み。自分の投票内容は以下。
 1位 牧薩次 『完全恋愛』
 2位 道尾秀介 『ラットマン』
 3位 三津田信三 『山魔の如き嗤うもの』
 4位 深水黎一郎 『エコール・ド・パリ殺人事件』
 5位 石崎幸二 『復讐者の棺』
 「完全恋愛」は読み物としてレベルが高く物語の構成も頭ひとつ抜けていました。「ラットマン」「山魔の如き嗤うもの」は伏線回収の技巧が凝縮された逸品です。今年は上位3作がダントツの感あり。
 「エコール・ド・パリ殺人事件」は本格ミステリの細分化作品のひとつとして今後の指針になると思います。「復讐者の棺」は久々のミリユリシリーズの復活作でとても楽しめました。
 次点としては「君の望む死に方」「堕天使拷問刑」「もう誘拐なんてしない」「トスカの接吻」などが良かったです。