ひかりの剣
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)
血の冠
鬼蟻村マジック (ミステリー・リーグ)


 海堂尊「ひかりの剣」これは面白かったです。六三四の剣みたいでした。二人の主人公が努力を重ねて一騎打ちを迎えるとこなんかは少年ジャンプ黄金時代のようで先が気になって楽しめました。
 東野圭吾「雪の山荘」はおととし発表された某推理作家さんの作品を先に読んでしまったので気づいてしまいました。仮面山荘は早い時期に読めたので楽しめましたが本作もミステリー読み始めた時期に経験しておけば驚けたんだろうなぁと思います。
 香納諒一「血の冠」今年3冊目か。どれもしっかりした文章でボリュームは多いのですがスムーズには読めます。今回はサイコサスペンスでどんな結末が待ち受けているんだろうとドキドキしていたのにこれは…。クライマックスがしょっぱすぎてイマイチでした。
 二階堂黎人「鬼蟻村マジック」ミステリーリーグなのでやはり三津田信三と比較してしまうのですが刀城シリーズに比べ雰囲気もネタも真相も格段に劣ります。読者を驚かせようとする意気込みは感じるんですがねぇ。横溝風の古典的ミステリと呼べば響きは良さげだけど本作は単に古臭いだけです。