死の相続 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)
 初っ端からバカさ加減が窺える遺産クローズドミステリー。1935年発表。明らかに積極的に殺人を促そうとする無茶振り遺言状やネジが二、三本ハズれているとしか思えない登場人物など唐突かつアホな設定。死の尊厳を無視したかのようにゴミみたいに殺されていく本格の定番スタイルはご愛嬌ですね、後半いきなりのゾンビ登場に較べれば。密室もフーダニットもありゃしないんですけど、ラストのオチもしっかりしてるしツッコミながら読むのが正解でしょう。ボクもすぐに考えるのヤメました。だがしかし楽しめるまでには至らず。会話文がね、海外特有ってゆーんですかね喩えが多くて読みづらくて腹が立ちました。まさに怪作。