文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

 なかなか面白かったです。普通のミステリーでも扱いそうなトリックやネタなんですけど、京極堂特有の重厚な肉付けによって結構驚かせてくれました。魍魎はそれこそ歴史に残る特濃さであれだけの厚みは必要不可欠だと思いましたが、本作はどうかなと。京極堂なんか後半まで登場しないし物語を面白くするため厚みを出すためのウンチクとしては捉えられませんでしたね。かなり冗長かと。それでも憑き物落しんところは流石にオモロイ。
Q&A (幻冬舎文庫)

Q&A (幻冬舎文庫)

 会話中心なので読みやすそうだし面白い取り組みだなと感じましたが、うーん後半以降が全然楽しめず。いくつかの結末を用意しているんだと思うんですがダレてしまったんですかね。試みと企みはイケてるだけに残念な仕上がりでした。
肉食屋敷

肉食屋敷

 表題作はB級ハリウッド映画としても成立しそうな感じで。グリードみたいな。おぞましさよりはファニーな印象を受けましたよ。「獣の記憶」は新本格っぽいひっくり返しが絶妙で良し。 ミステリーとしてはかなり弱い部分がありますが結構スキですこの話。宮本音禰を中心とした怪しげで耽美なサスペンスが面白かったと思います。