こちらは2009年に読んだ旧作のベスト。

日の名残り (ハヤカワepi文庫)
ポップ1280 (扶桑社ミステリー)
災厄の紳士 (創元推理文庫)


勝手に生きろ! (河出文庫)
詩人と女たち (河出文庫)
町でいちばんの美女 (新潮文庫)


オフシーズン (扶桑社ミステリー)
隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)
弁護側の証人 (集英社文庫)


 なんといっても初カズオ・イシグロの衝撃。シルクのような滑らかな文章と深い情感を伴った構成で素晴らしい読書体験をさせてもらいました。毎年恒例ディヴァイン発掘シリーズは名手の手腕に見事ハメられた。渋い。「弁護側の証人」はようやっと復刊されました。ヤラレ系ミステリー好きは必読でしょう。
 あとは平山夢明さんと漫画家さんの共著で興味を持ったブコウスキージム・トンプスン、ジャック・ケッチャムが見事に自分好みでいろいろと読みました。特にBUK「勝手に生きろ!」とケッチャム「オフシーズン」がオススメ。前者はろくでなしのブルースでどうしようもなくなる。後者は食人族との残虐八つ裂きバトルが熾烈を極めてむしろ笑える。
 今年は新刊の消化ばかりに終われ、目標だったマルケスも三島も京極も読めずで残念。加えてとりあへず全巻揃えてある「竜馬がゆく」も併せて読んでイケたらなぁ。