2009年の新刊本ベストです。いわゆる各種ミステリーベスト10に似たようなモンです。ミステリー好きなのでソレ中心ですが基本面白ければ何でもよいです。エンタメとかね。でわ開始。

螻蛄
ダイナー
殺人鬼フジコの衝動


 ベストは黒川博行の疫病神シリーズ最新作「螻蛄」しかないだろう。毎年恒例各種ミステリ本で蛇蝎の如くシカトされまくっているのが憤慨もんだ。なんでミステリーに絞るのだろうか。広義なエンタメベストにでもすりゃーいいのに。読書メータでは現在読者数53人。少なすぎる。本作を紹介出来ない批評家のレビューなんて信用に値しないね。アナルの穴がスモールな輩ばかりだぜまったく。
 続いて平山夢明の新作長編は残虐エンタメアクショングルメといった塩梅で楽しく読めます。短編で体験出来る濃厚さは薄まっているものの、もう少し広い層にアピール出来そうな感じ。無理かな。
 真梨幸子は女という生き物をザクリとエグっていてヤバイ作家さんです。この人ももっと評価されていいのにな。新参者
三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)
ここに死体を捨てないでください!


 本格寄りなところから。東野さんは毎度物語として十分に楽しませてくれる。人間を描いた本格?笑わせるなよ。小説なんだからそんなん当たり前だろーが。5、6位は本格ミステリベスト10にもノミネートした作品。倉阪鬼一郎は本作で今後誰も超えようと思いもしないバカミスの頂点に立ったね。狂ってる。東川篤哉も高クオリティ。笑いもこなれてきて良いですね。楽しめます。乱反射
薄暮
電氣人?の虞
鬼の跫音


 乱反射、薄暮は重厚な読み物ながらエンタメ性は結構高い。どちらも文章が巧いので小気味良く読めますね。賛否両論ありそげな詠坂雄二の新作はかなりの野心作として自分は評価したい。道尾さんは今年も働きまくりました。そのどれもが面白い本で、お話が粒揃いだった本短編集を選出。9の扉 リレー短編集


 次点としては新旧のミステリー作家が入り乱れの連作集をピックアップ。いい加減新作出せよっつー麻耶たんも参加し企画としても十分成功していると思います。「隻眼の少女」今度こそってよー。油断ならねーぜ。
 
 最後にクソつまらなかった本たちを晒して。 僕の好きな人が、よく眠れますように
糞神
王様ゲーム
瘤


 中村航の作品は初めて読みましたがヒドイですね。びっくりするくらいつまらないです。
 んで問題は残り3作。中村航はまだ小説として文章が破綻していないのだけど、糞神、王様ゲーム、瘤はゴミすぎる。とりわけ糞神のファックっぷりには反吐が出るぜ。紙のムダ。なんでしょう、ちょっと奇天烈なんですよってゆう文章を評価して欲しいんですかね。笑わせンぜ。
 
 あとはおまけで今年1番読んだ本を。ディスクガイドシリーズ 9 ルーツロックレゲエ (ザ・ディグ・プレゼンツ・ディスク・ガイド・シリーズ)
ルーツ・ロック・レゲエザ・ディグ・プレゼンツ・クロニクル・シリーズ


 今年は久しぶりに音楽的趣向が大きく変わった年で、これまでお熱だったジャズとPerfumeへの興味が一気に無くなるくらいの。変わって好きになったルーツレゲエの関連本は本当に良く読みました。載っている作品は残らず買い漁る勢いで。そうそう、2009年の音楽ベストも投稿しました。いつものecrnアワードです。今年は遂に新譜が一切無くなりました。ほとんど上記のガイド本収録作品です。音楽好きの方はこちらもどーぞ。
 http://homepage3.nifty.com/ecrn/award/
 来年はホント麻耶の新作が読みたいな。ディアンジェロかどちらか一方でも動いてくれれば。