殺人鬼フジコの衝動
 面白い!
 胸糞悪い読後感を提供する女流作家としては湊かなえと双璧を成すよこれは。是非知名度上がって欲しい。毎度のことこの作家さんは文章が非常に巧いので読みやすく圧倒的な女のカルマ描写がスゴイ。最近読んだメフィスト賞受賞作「孤虫症 (講談社文庫)」はアナルと蟲に覆われた気分の悪い作品でしたが、本作も虐待と嫌悪に満ちていて相当オチる。惜しいのはやはり帯。どうにも頭の足りない出版社だらけで作家さんが悲惨。まぁあくまで仕掛けはメインではないし、きっと無くても面白いはず。ただねぇそうやって衝撃トリックありますよぉとかクソ紹介されると空しい先入観で肝心の中身が楽しめないのですよ。とても良い作品だけに非常に勿体無い。ワンパターンなアホ担当者はきちんと反省して愚行を繰り返さないようにしましょうね。