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連城三紀彦「造花の蜜」が凄い!発売時期が微妙だっただけに(意図的か)各種ランキングに名を連ねてはいないが氏の代表作になること間違いなし掛け値なしの傑作。本当に巧い。
東野圭吾「ガリレオの苦悩」は相変わらずの高クオリティです。今年も国内本格ミステリの短編集いくつか読みましたが読み物としての面白さが全然違う。シリーズ物なので登場人物の造形が確立しているのを差し置いても。
ポール・クリーヴ「清掃魔」はヤサグレた翻訳に惹かれて。いわゆるシリアルキラー物でファニーな質感が良く出来ている。陰惨なムードはあまり感じずに楽しく読めました。中盤の金玉の件は悶絶する。
ディヴァイン「ウォリス家の殺人」は悪くはないが昨年の「悪魔はすぐそこに (創元推理文庫)」が素晴らしかっただけに少々見劣りする出来か。