聖女の救済
 まったくイカレたトリックすぎるぜッッッ!
 「容疑者Xの献身」以降の東野作品は読み物としてのクオリティは水準以上なのだけどやっぱり本格ミステリ的な驚きをどうしても求めていました。すでに東野さんはとうの昔に狭義なミステリという枠はぶっ壊していて本格なんてゆう窮屈なジャンルで語るのはナンセンスだと思っています、矛盾してるのよね。それにしても本作は「献身」以来久々となるシンプルにしてインパクト絶大の真相を提供してくれました。素晴らしいです。容疑者も少なく謎も単純なだけに謎解きのカタルシスは大きかったですね。
 「献身」と同様「救済」に秘められたサブタイトルとのリンクの提示も良いです。「献身」では男の愚かさを「救済」では女の不可解さを、両作品で男と女の美しさを描ききった逸品だと思います。まさに両者は美しく対になる作品ですね。エンターテイメント作家東野圭吾の地力を再確認した次第、最高。
 そういやドラマ「流星の絆」で二宮くんが働いているカレー屋の内装では気付かなかったのだけど外観はありゃー結構前に閉店したカフェじゃないかと気付いた。んで調べてみたら確かにそうみたい。んでちょい前に寄ってみたら確かに「ジョージクルーニー」のロゴが。戸田恵梨香に会いたいゼ!