国境 (講談社文庫)
 疫病神シリーズ2作目。前作を超える面白さで最高でした。北朝鮮を舞台に疫病神コンビが濃厚に立ち振る舞う様は圧巻。800頁以上のボリュームですが、膨大な取材で得たであろう強靭さで飽きさせるところが全くないです。やはり極道桑原のキャラ立ちは異常スギ。桑原のセリフ読んでるだけで顔が綻んじゃいます。
 腹が減ったという相棒二宮に対して、
 「胃袋つかみ出して尻の穴につないだろか」との返し。素晴らしい。
 ラストの情景も見事で今年読んだ旧作の中でもベストな出来の一冊でした。