ドドス・バック!
 1000円シリーズでとりあへず真っ先に購入したのがジャズピアニスト、ドド・マーマローサの逸品。Dodo Marmarosa(p)、Richard Evans(b)、Marshall Thompson(ds)といった布陣で1961年録音。最近環境が変わったせいでホーン入りのジャズをとんと聴かなくなった。Bill Evansの「Waltz for Debby」なんかは改めて最高だなと思う。大き目の音量で聴くとシンバルが官能的に締まるし、小さ目だとラファロのふくよかなベースがグっと耳に入ってきて素晴らしい。ミステリーへのハマリ具合もよろしいのです。あと今はスタン・ゲッツが気になっている。ずっと前に購入した「Quartets」はかなり古い録音で音がそんなに良くないのだけどゲッツの丸みを帯びた温かなテナーがものすごく気分だ。コルトレーンやロリンズやグリフィンじゃないんだよなぁ。モブレーは常に良い。
 で、マーマローサなんですが、まぁ見事にドンピシャなサウンドで大満足です。中古でも再発盤が1500円以上とかなんですよね。だので敬遠していたのだけど、これはひさびさに買って良かった。物憂げで悲しげで情感が滲み出るっつーのですかね。音も非常に良い。ちっさくしてもピアノがそっと寄り添ってくるのよねぇ。ミステリーの雰囲気も倍増。リズム隊はわからないのだけど、ブラシがスキだなぁ。縦横無尽に弾きまくる、といったタイプではなくメロディを大切にするというか一音一音を零していくようなジャズピアノが好きな人には間違いないと思います。今夜もマーマローサ。