■

　評判のロードレースミステリが実に面白かったです。マラソンミステリ「激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎 (小学館ミステリー21)」もスピード感に富んだ佳作でしたが、本作も小気味良いテンポで抜群のリーダビリティでした。レースの真っ只中で起こった事故の真相に入り乱れる思惑とは。自転車レースにおけるひとつの思想を見事に反映した作品だと思います。
　ぼくの勝利は、ぼくだけのものではない。