監禁 (講談社ノベルス)

監禁 (講談社ノベルス)

 こういった系統の作品というと「鏡の中は日曜日 (講談社文庫)」「交換殺人には向かない夜 (カッパノベルス)」がすぐに思い浮かびます。どちらもあらすじを読んだ時点でアレを使っているのは明白なのに、巧妙な仕掛けにより見事に騙された良作でした。
 本作も3つの異なる物語が如何にして1つに結びつくかを目的にしていますがひどく凡庸な仕上がりです。アレを使った作品はミステリー経験を積むにしたがって人物、性別、年齢、場所、時間などの誤認に注意して読み進めるので後発の作品は非常に不利ですが。それにしても何の意外性も無い作品でした。
無限ループ

無限ループ

 世にも奇妙な物語みたいな話でした。最初から最後まで。文章はとても読みやすかったです。
首挽村の殺人

首挽村の殺人

 第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作。高齢化の進んだ無医村、伝奇、不気味な連続殺人と横溝要素満載なミステリーでした。文章は読みやすかったですけど、ミステリ部分がちょっと弱いかなぁといった印象です。動機とか火サスみたい。
 あと本筋とは別のサブストーリーに赤熊っつー巨大熊とマタギの攻防があるんですけど、そっちのほうが緊迫感があって面白かったです。正直ミステリ減らして赤熊増やして欲しかった。

 ECDイルリメ、ツボイ、ケイボン、ジューベーのフリーキーすぎるセッション。ちょいと寄りましたよ的なKBJBが実にイル。傘くらいどこか置けなかったのか。