希望世代

Hope For A Generation EP

 ニュージーランド発のレゲエダブバンドのEP集のライブ曲がすこぶるかっこよい。EPということだけど、長尺ライブ曲を2曲収録しているため60分越えの大作となっていて聴き応えがある。というより、このライブ曲が目玉だ、自分にとって。シングル作「Hope」も収録だが、音楽的完成度は最近発表されたデビューアルバムの方が断然高い。
 で、注目のライブ曲は「Tr.3 Willow Tree」「Tr.4 Runnin'」になるのだが、「Willow Tree」がどうにもファーストアルバムの1曲目「Ernie」に聴こえてならない。同曲異名ってことなのだろうか。まー曲名はどっちでもいい。重要なのは内容だ。簡単に言うとライブが見たくなるライブ曲だ。心地良いストイック感が醸し出す高揚感は過剰になりすぎず、ゆったりしたグルーヴ感も良い。アルバムでは抑え目であったホーン勢のアンサンブルもここではソロもあったりして個人的にはそこら辺がクライマックスかつかっこよいと思ったりした。
 自分は彼らの肝は「抑制」だと思っている。歌も演奏も決してブチ切れたりしない。イク時よりイク寸前の「あーもーたまらん、ダメダメ、辛抱たまらん」ってときが一番脳殺状態なのだ。イキそうになったら根元をつかんで決して発射させない抑制辛抱ライブ。かっこよかったすよ。
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