減点怪奇

Human After All

 きっとみんな大好きなはずなのに、そのハイプなイメージのせいでノリでけなされてしまう悲しきダフトパンク。あの21世紀最初のアンセムを発表してから4年経ってのサード。雑誌ではとりあへず問題作、ネットでは当然評判はよろしくない。でも、なんだかんでみんな文句を付けながらも聴いてるんじゃん、っていうなんとも不思議なグループ。褒められもしない貶されもしないどっちつかずのバンドより全然いいと思う。
 で、自分はよくTSUTAYA行くんですけど、そこですげぇ頻繁にかかってるせいか、結構好きなんだなこれが。アルバムとしては、相変わらず二人の趣味をモロに出し捲ったメロディアスハードロックな趣。音楽的に新しいものはない、これには自分も同意。改めて書くこともない程のダフト節が炸裂。一聴しただけでソレと分かるメロディと音色は安定感というより安心感を与える。「うわ!変わんね!」っていう。
 とりあへずフロア受けは確実によいだろうし、家聴きにも問題なし。普段J-POPを中心に聴いてる人もすんなりと入れるだろう。この辺りに誕生日を控えてる女友達なんかに渡すにはちょうどいいんじゃねぇの?「へぇ!いいねぇ!」って言われるよ、きっと。断言なんか出来るわけねぇだろが。そんなダフトメロディ的コブシフレーズが延々と繰り返される、やっぱ聴いちゃうアルバムなの。

Human After All

Human After All