異常戦線異常なし

Emergency

 「ジミヘンかっけぇ!スライやべぇ!」って感じたトニーがヤってしまった音色が歪んでおかしなことになってしまったジャズロックの怪盤。マイルスの「Bitches Brew」を機に続々とジャズミュージシャンはロックのダイナミズムを取り入れていくのだが、このアルバムはその魁とも言えるドラムドカンな一品。
 ジャケからして異様な雰囲気と怪しいムードを醸し出してるのだが、音の方も歪んだレコーディングのせいで(結果的にそれは良い方向に向かったのだが)奇っ怪なサウンドになってしまった。もうギョギョギョギュワァァァンファアゴォミギャァゴゴゴゴゴって、要はジョジョの効果音を表現したような音ってことだ。よくわかんねぇだろ?自分もわかんね。って、そんくらいやぶれかぶれな音だ。
 60年代半ば以降ジャズはそれまでの勢いを失くしていた。エレキトリックなロックが台頭し、凄まじいまでの威力を放ち、またセールスも爆発的に伸びていったからだ。まぁそれは前述のジミ・ヘンドリクススライ・ストーンなどのことなのだが。
 そんなジャズシーンがクールじゃなくなったと感じたマイルスやトニーやチック・コリアハービー・ハンコックなどがロックの面白さを盛り込んだジャズを創り上げていく。まぁそのへんはいろいろあると思うんだが、自分は好きっすよ、ぇぇ。自信はないっすけど。面白くてかっこいい音はイパーイ聴きたいと思いますし、ね。

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