銅鑼夢

 フレーミング・リップスの1999年発表の傑作。今までもこれからも恐らく僕にとってこのアルバムの価値は「Race for the Prize」1曲に尽きる。当時(今はよくわからんが)、めちゃくちゃキレまくったサウンドを創り出してたデイヴ・フリッドマンのプロデュース作でも特にかっこよかったこのアルバム。のっけから歪んで歪んだ奇麗なメロディと、ガシャゴシャとメタリックにブチ鳴らされるドラムが素晴らしく良かった。
 このあたりで、Mogwaiの「Come On Die Young」やNumber Girlの「sappukei」といったドラムが明らかにおかしいアルバムも続々登場した。どちらも良いアルバムなのだが、スネアの衝撃度でいったら、「The Soft Bulletin」の比ではない。
 メランコリックなメロディとは裏腹に非常に凶悪なサウンドだと個人的には思ってる。内面から炙り出されるような狂気的かつ暴力的な楽器の鳴りがいつまで自分を惹きつけているのか、楽しみでしょうがない。

Soft Bulletin

Soft Bulletin