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　最高に面白かったッッッ！！！
　これは凄いなー。各所でかなり評判よろしいので多分に期待して読みましたが噂に違わぬ素晴らしい作品でした。
　スターリン、旧ソ連、KGB、チカチーロ事件、国家と家族が複雑に入り混じり非常に興奮します。主要登場人物は20名程度で誰もが大切に描かれていて海外小説にありがちなやたら人物ばかり多く名前と人物が一致しねーし関係性がわかんねーよ、ということもない。これは訳者の力が大きく貢献しているのだと思う。エンターテイメント性は高くしかもそれが熱気を伴うようなものではなくソ連の大地のような極寒の熱さが伝わってきます。液体窒素やドライアイスの痛み。液体窒素は知らんが。
　特に下巻は止まらなくなります。一気に持ってイカレてヤラレました。久々に本読みではない人にも是非体験してもらいたい本に出会いましたね。猟奇殺人のシーンがややエグい箇所はありますが冒険/サイコ/サスペンス/ミステリーなどの要素を十二分に携えておるので大推薦であります。読んでいて映画化されんだろうなぁと思ってたらホントにされるみたい。純然かつ十全の傑作。