Andrew Cyrille Quintet - My Friend Louis [1991]
 Hannibal Marvin Peterson (tp)
 Oliver Lake (ss,as)
 Adegoke Steve Colson (p)
 Reginald Warkman (b)
 Andrew Cyrille (ds)
 本作のリーダー、アンドリュー・シリルは若い頃フィリー・ジョーに師事していたようで、それだけでこの盤は聴く価値があるなと思った。しかもトランペットにはハンニバルを配した布陣。フリー系のドラマーとして名を成したシリルですがこの吹き込みでは全然そんなことはなくだからといってハードバップかと言えばそうでもなく。自分が聴いてきた音ではEric DolphyのFive Spotライブに近い印象。ドルフィーブッカー・リトルなどが為し得ようとした50年代ハードバップともモーダルとも違う異質なジャズに似た感じを覚えました。1991年録音でハンニバルも元気。
 (個人的)ドルフィー繋がりで聴いたJohn Coltraneライブ盤「Inner Man」の「Mr.PC」はやっぱりドルフィーが凄すぎ。結局コルトレーンがカルテットで落ち着いたのはドルフィーにビビったからじゃなかろうか。烈火の如く熱いプレイに触発されるならまだしも侵蝕されてしまうのではないかと。ドルフィーが適度な凡庸さを持ち得ていたならレギュラークインテットもありえたのかも。と想像してしまうようなドルフィーの唸りとウネリ。二人とも音色がヘヴィなので時たまにしか手に取らないがやはり聴くと燃える。