ザ・ケリー・ダンサーズ(紙ジャケット仕様)
 Johnny Griffin (ts)
 Barry Harris (p)
 Ron Carter (b)
 Ben Riley (ds)
 この盤のジョニー・グリフィンは程よく抑え気味で良いなぁ。手持ちのグリフィン作品は「Introducing Johnny Griffin」「Blowin Session」でジャズを聴き始めた頃は圧倒されて頻繁に手に取った覚えがありますが、近頃はデックスとか60年代コルトレーンなんかはヘヴィでゴリっとしていて全然聴かなくてモブレーやゲッツなどの丸みを帯びたまろやかなテナーに惹かれています。本作でのグリフィンもそんな印象でいつもの猪突猛進型のイケイケブロウは控えめでメロディ豊かにゆったりと吹いているところが好印象です。ピアノにバリー・ハリスを配したからかな。前述の2作なんか両方ともウィントン・ケリーだし。ピアニストによって大分変わるわけか。曲はどれもメロディ重視で聴きやすくやはり中でも「Hush-A-Bye」の郷愁の念を纏った侘しさが抜けていますね。ブリっていないグリフィンも素敵です。