赤い指

赤い指

 ミステリ的企みも結構いいですし、何より話が重い。とてもコンパクトにまとまっていて読みやすいですが、実はかなりつまっています。
21 twenty one

21 twenty one

 同作者の近作「モーニング Mourning」とも似通った佳作に仕上がっていると思います。「モーニング」は同窓生が自殺を仄めかすのに対し、本作は同窓生が自殺をします。その自殺を巡って仲間たちが原因を探るといったのが大まかな流れなんですが、ほとんど感情移入出来なくてすげー違和感あります。なんだコイツら、と。石持浅海のおかしな倫理観を楽しめる人はイケそうです。石持作品ほどぶっ飛んではいないですが、これだけの人がいればそーゆう考えをする人間もいるのかなぁと思いました。
スノウブラインド

スノウブラインド

 葉桜、イニラブの次はコレ、という失笑ものの煽りが可哀相だ。読むほうも素直に楽しめないじゃんよ。売上を期待しての文句なんでしょうが、そんなのは本作のネタの一要素でしかありません。内容的にはりら荘、十角館の系譜なのかなと正統的ミステリを楽しみにしていたのに、後半からの展開が自分好みでなく退屈してしまった。メフィスト賞っぽいすね。惜しい。