耳をふさいで夜を走る
 石持浅海が化けたというか、裏返ったッッッッッッ!!!
 変則クローズドサークルとか異常な倫理観などを毎回趣向を凝らした設定で、モダンミステリー作家の中でも特に挑戦的な一人だと思っていたが、本作ではぶっ飛びすぎてよく分からないことになってしまった。何しろ真っ当な発言をするまともな登場人物が一人もいないのだ。全員ネジがはずれている。というかネジがない。なんだよこの思考は、と読んでる最中大体つっこんでいる。万人ウケはしないだろうけどスゴイことになっています、石持浅海。ますます注目したい。