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館島 (ミステリ・フロンティア)

　斜め屋敷バリの大技トリックで面白かったです。惜しいのは中盤から後半あたりでピークを迎えてしまい、ラストがいまひとつ盛り上がりに欠けたこと。文章がライト。

交換殺人には向かない夜 (カッパノベルス)

　三つの事件がどう絡んでくるのかが焦点でしたが、ハメられました。キーとなる人物がちょっと卑怯な感じもするが許容範囲か。物語舞台の位置関係が非常にわかりづらかったです。文章が超軽い。

激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎 (小学館ミステリー21)

　マラソンランナーの心情吐露が多く、スラスラと読み進められました。ランナーの思惑やラストのひっくり返しも良かったです。

狂人の部屋 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1801 ツイスト博士シリーズ)

　超王道推理小説でした。スッゴイ地味です。やはり本格と新本格はまったくの別物なのだなと思いました。叙述を武器にしたインパクト偏重の新本格に比べ、プロット、ロジック重視の本格は物語をじっくり読ませる強みがあります。登場人物はそこまで多くはないですが、海外小説らしい外国人の身振り素振り態度が非常に鼻につきます。