戻り川心中 (光文社文庫)

戻り川心中 (光文社文庫)

 叙情的に人間の業を淡々と描いた短編集だが、見事に本格している。とても面白かったです。表題作「戻り川心中」も良かったが、少女の悲恋を描いた「桔梗の宿」が最高。女の業はかくも。
コックサッカーブルース (集英社文庫)

コックサッカーブルース (集英社文庫)

 前半のコミカルなSMフリークの話が面白かったので、後半部ではどんな変態劇が展開されるのかと期待していましたが、社会悪?的なことを書いていたみたいで残念でした。コミカルSMのシーンは必読。電車ん中で読んでたから笑いをこらえるのに必死でした。麻婆豆腐おまんこって単語にヤラれた。
シャドウ (ミステリ・フロンティア)

シャドウ (ミステリ・フロンティア)

 伏線とかどんでん返しとかいろいろと盛り込まれてはいます。ただ、納得できない部分も多々あります。2006年評判よろしかった道尾さんですが、個人的にはあまりグっときませんでした。
クラインの壺 (講談社文庫)

クラインの壺 (講談社文庫)

 テンポよく読み進めました。よくある現実と妄想がごっちゃになって、あーといった類のものですが期待していたカタルシス的どんでん返しはなし。80年代でこのネタは先見性の凄さを感じた。
秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)

 面白かった。グイグイ引き込まれました。おぉ、こりゃあラストは号泣な展開だぞー、と思っていたのになんだか意外と尻すぼみな感じで終わっていってしまった。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

 超話題になったミステリが文庫化。面白くて爽やかなので是非。