削剥

1000 Hurts

 Big BlackRapemanを経た御大スティーヴ・アルビニの現在のバンド。の現時点での最新作。いわゆる、パンク、ハードコア、ノイズ、ジャンクってのを突き詰めていくと彼は避けては通れない存在。彼が関わるとどんなバンドもアルビニの音になってしまう、良くも悪くも。特にドラムの音色に関しては定評がある。
 そんなアルビニの音のポイントは削除にある。削ぎ落とすってこと。で、やはり自分のバンドなので好き放題ヤってたら、本当に隙間だらけの音になってしまった。言ってみれば、ハードコア・ファンク。この時期は、ポストロック勢が台頭してきたのでその辺の影響もあったのかな。いやないな。アルビニは影響は与えども与えられはせんよ。
 ペイジとプラントをイジった繋がりで、本作の録音もアビー・ロード・スタジオだったような、確かね。削げ落ちまくって剥き出しになったギターとドラムがやはり別格の音。パッケージもこだわりがあって面白い。バキの最大トーナメント編において決勝戦で究極形になったジャック・ハンマーのような音の塊。削ぎまくられましたよ。

1000 Hurts

1000 Hurts