白金

Triple P

 今、業界話題騒然!の通称PPPのファーストアルバム。音楽系ブログや雑誌でも頻繁に取り上げられてるほどの2005年屈指の注目作品。ソウルクエリアンズやJay Deeが過去に持ちえていたザラついた感触の音を更にファットソウル寄りに進めた結構な好盤。
 ゲスト陣も彼らとリンクするような人材ばかりでこのテの音好きには堪らない人選だろう。「Tr.1 Shotgun Intro (feat. Jay Dee)」からいきなり期待感を煽り捲くるような展開でかっこいい。SA-RA Creative Partnersを迎えた「Tr.3 Deep Inside」は今作中最高のトラックだ。かっこよすぎ。あとは「Tr.6 No Worries (feat. Steve Spacek) 」「Tr.10 The Pee's (feat. MC Lacks)」も好きだ。
 個人的にはデトロイトソウルはここ数年で飽和した感もあって、このPPPも大して期待してなかったのだけど、なかなかに良いアルバムとなっている。The Rootsが失った音もここには存在している。荒いけど雑じゃないビートも太くて最高。前半が良い。後半多少マンネリ。それでも、このクオリティは流石だと思う。金がなくて、カジモトの新作とどっちか悩んでる人がいれば、迷わずこちらが買い。カジモトなんぞより絶対的にPPPがよろし。

Triple P

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