倍の倍できざめ

3×3×3

 それにしても録音レベルが異様な程高すぎる。他のCD聴いてて、これに替えたら思わず声が出てしまうくらいヴィリヴィリのロックアルバム。
 はっきり言ってこれは好みの問題なのだが、自分は前半部のハイテンションなダイナミズムとポリリズムなロックが大好きだ。名曲「発光体」までの流れが本当に最高すぎる。あのギランギランのギター音も地を這うベースも、なんといっても手数多すぎスネア鋭すぎ悩殺的なドラムが一体となって襲ってくる感じがヤバイ。
 で、怪曲「3×3×3」からの流れは怪しすぎる。サイケとかそういったモンじゃないと思われる。なんだろう、得体の知れない何か。ぬらりひょん的な感じ。得体が知れた。不気味なんだけど病的ではなく後味も悪くない。
 ゆらゆらはこの後もとても良いアルバムを発表しているのだが、個人的にはポップさが強まってる感があるので、一番ハードなこの作品をベストに押したい。「ユラユラウゴク」の麗しきメロディと酩酊感はハンパがない。演奏・楽曲ともに完成度の高い好盤っす。アイスっす。

3×3×3

3×3×3