2004年のHIP HOPアルバム

• Madvillain - Madvillainy

　今年のHIP HOPもMadlibさんが席巻していた感があった。The Rootsの劣化版みたいなものや、ウータン勢が結構頑張っていたり、Lil Jonのクランクも良し悪しは別として絶好調で、そこらへんが印象に残った。が、2004年はおそらくMadvillainの年として記憶されるんじゃないかと思う。昨年のJaylibがコケまくっただけに、個人的にもマドリブにとっても快作なんじゃないかと思う。いや本人に聞いたわけじゃないけどね。

　おそらく、これからいろんな音楽雑誌で企画される2004年アルバムBestでもかなりの上位にランクされるんじゃないのか。特にremix誌。あとbounce。僕も結構聴いたけど、それは全体のコンパクトさにあるんじゃないかと。懐石料理のコースみたいな。うまいなぁ、もっと食いてーなぁ。って。要はね、腹八分の音楽だと思うんです。Nasのillmaticもこの種の音楽。もっと聴きたいって思わせる曲のクオリティと長さ。Doomのラップも良かったですよ。いや、忘れてないですよ。

　んで、マドリブさんは他名義でも大活躍だったのですが、この人は僕にとって非常に難しい立場の人だ。自分の中に「マドリブだから良い」ってゆーやっかいな考えがある。それで今年まんまとヤラれたのがYNQのスティーヴィーのカバー集。もう、買った当初、無理矢理「これはイイ！」って思い込もうとした自分に一番腹が立った。いろんなサイトや評論屋に評判がいいから、いいアルバムだ、ってのはおかしいです。当たり前だ。これ今年買ったCDの中で一番クソだ、リアルで。通ぶってたアホな自分もクソだ、マジリアルで。

MADVILLAINY

Stevie: Instrumental Tribute to Stevie Wonder